学校日記

校長室だより

公開日
2011/03/14
更新日
2011/03/14

校長室だより(txt)

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                 3月号   
                 NO.46
              
           高野口中学校 文責 角谷
              平成23年2月24日

☆卒業に想う☆

一を知つて二を知らぬなり卒業す  高浜虚子

 私事で恐縮だが、小、中、髙、大と卒業式を4回経験した中で、中学校の卒業式ほど涙が溢れたことはなかった。卒業式はそれぞれに感無量になるものだが、中学校のそれは特別だったような気がする。
 送辞や答辞はもちろん、在校生が歌う「蛍の光」に涙し、自分たちが歌う「仰げば尊し」では感極まる。教室で担任のM先生が慈愛に満ちたまなざしで別れの言葉を話された時や一人ひとりと握手をして下さった時、教室の柱をそっと手で触れ、慣れ親しんだ学舎を去ってゆく時にも涙が溢れた。歩めば小さくなってゆく学校を振り返り、また歩めばまた振り返る。明日から通うことはないと思えば小さな校舎が余計にぼやけてくる。もう少しこの温かな世界に包まれていたいと思う気持ちと、これから待つ新しい生活への期待や不安が混沌として、いいようのない感情が大量に溢れたのだろう。子どもから大人への橋を渡りつつある時の、揺れる心境の中での卒業であったように思う。
 ところで、小学校から中学校へは、多くの生徒が地域の中学校へ進学する。小学校までの人間関係などをそのままに持ち上がることが多い。しかし、中学校から先は、1つの高校へ大多数が進学することはなく、多種多様の進路先を選択することになる。私の場合、同じ高校に進学したのは二人だけだった。進んだ先の周りは初めて出会う人ばかり。そこでは今まで経験したことがない生活が始まり、新たな人間関係が生まれる。中学校卒業は、これまでの生活や人間関係を一度清算(リセット)して再スタートを切るきっかけとなる。卒業式はそのための一つのイニシエーション(通過儀礼)ということもできる。そのことをすでに経験している信太小学校の生徒達や転入生はもう、すでにある種の力強さを獲得しているのかもしれない。
 標記にあげた高浜虚子の句は味わい深い。中学の学業は終えても人生の勉強はこれからである。まだまだ勉強は始まったばかり。これから先の新しい環境で、多数に押し流されない自律した強さと、風を受けてもしなやかにかわしてゆく逞(たくま)しさを持ちつつ、傲(おご)ることなく謙虚な気持ちで学び続けてほしい。卒業生に幸多かれと祈る。

☆おめでとうございます☆(敬称略)

○ 伊都高野山ライオンズクラブ模範生徒表彰
3年生 中川加菜
2月4日かつらぎ町あじさいホールで、伊都高野山ライオンズクラブ会長様から模範生徒
として表彰されました。

○ 善行少年表彰
3年生 田中岳、西山叶恵、井上裕美子
2月16日、かつらぎ警察署でかつらぎ警察署少年補導員連絡会長様及びかつらぎ警察署長
様から善行少年として表彰を受けました。

○ 杉村奨学褒賞、森脇慶一郎善行褒賞
杉村奨学褒賞 3年生 榊 康之
森脇慶一郎善行褒賞 3年生 平田 涼
2月25日、橋本市商工会館で橋本市長様から杉村奨学褒賞、森脇慶一郎善行褒賞表彰を受
ける予定です。

☆ありがとうございます☆

○ 橋本ロータリークラブ創立55周年記念贈呈式
1月27日橋本商工会館で橋本ロータリークラブ様から創立55周年記念事業として、橋本市
等の学校へ実物投影機をご寄贈下いました。ありがとうございました。

○ 橋本ロータリークラブ寄付贈呈式
2月17日橋本カントリークラブで、橋本ロータリークラブ定例会にお招きいただき、会長
様から本校へご寄付をいただきました。地域共育コミュニティにかかる図書ボランティ
ア活動を評価いただき、ご支援賜ったものです。図書準備室エアコン設置費用に充てさ
せていただきます。ありがとうございました。

○ かつらぎ警察署管内アパート等管理者防犯協議会セーフティワイヤーロック贈呈

2月21日本校に於いて、かつらぎ警察署管内アパート等管理者防犯協議会の皆様から、自
転車防犯用セーフティワイヤーロックが全校生徒335名分贈呈され、生徒会長が受け取り
ました。当日はかつらぎ警察署の皆さんも出席下さり、自転車にロックする実演も併せ
て実施し、ご指導いただきました。ありがとうございました。

☆地域教育コミュニティ事業☆

 図書ボランティア、学習ボランティアなど地域の皆様方にご支援ご協力いただいてい
る高野口地域共育コミュニティ事業が、和歌山県教育広報誌「きこら」第18号に紹介さ
れています。本校及び町内小学校の取組とともに、コーディネーターとして活躍して下
さっている峯充紀子さん、西麻里子さん、岡本佳美さん、佐川佐知代さんの素敵な写真
が載っていますよ。是非ご覧下さい。

「編集後記」
 過日伊勢講によるお伊勢さん参りに参加した。かつて、伊勢講はどこにでもあったよ
うだが、最近はほとんど聞かれない行事になっている。私より年配の方ばかりであった
が、人生の先達との旅は格別であった。

天平のをとめぞ立てる雛かな 水原秋櫻子