卒業式に向けて〜生徒指導指導部より〜
- 公開日
- 2010/03/05
- 更新日
- 2010/03/04
お知らせ
☆最高の卒業式をみんなで☆
もうすぐ卒業式です。卒業式は、3年生が万感の想いを胸に巣立っていく、最も大きなそして最も大切な学校行事です。卒業式は静粛でおごそかな中にも晴れやかな雰囲気が溢れているものでなくてはなりません。
卒業式には卒業式にふさわしい服装や立ち居振る舞いがあります。
◆3年生の君たちへ◆
卒業式を2週間後にひかえて、君たちはどんな想いでいますか?先日配られた校長先生からの手紙を読みましたか?最後の最後まできちんと生活し、卒業式では胸を張って堂々と卒業証書を受けとってください。
卒業式の日に、高中の伝統と称して、「特攻服」や「着ぐるみ」を着る行為が一部の間でありました。まわりの人たちはその行為をみて悲しい思いをしていました。「自分たちの卒業式なんだから自分たちが盛り上がりたいんだ」という理屈でそういう行為がなされてきたのだと思いますが、それは大きな間違いです。高野口中学校の卒業式は、一部の生徒のためのものではありません。高野口中学校で3年間過ごしてきた君たちみんなのものであり、また君たちの家族、君たちと共に過ごしかかわってきた先生方みんなのものなのです。だから、卒業式だけでなく、「卒業式の日」にふさわしい服装や態度でいてほしいのです。
言うまでもなく卒業式の主役は君たちです。でも君たちの晴れ姿を楽しみにしてる家族のみなさんや毎晩寝る時間を惜しんで進路や卒業に向けての仕事している3年生の先生方の、君たちを想う気持ちを忘れないでいてください。
◆1,2年生の君たちへ◆
今年の卒業式は、君たちにとってはまだ実感がわかないかもしれませんが、卒業式というのは学校にとっても非常に大切な行事です。だからその卒業式に参加するときは「正装」でなくてはなりません。君たちにとっての正装は、きちんとした制服です。そして制服だけでなく、頭髪も身につける物もルール通りでなくてはいけません。
頭の先から足の先まできちんとした格好(正装)で出席することが、卒業していく3年生に対しての礼儀であり、感謝の気持ちや敬意を表すことになります。
◇頭髪の色をいじっている者
◇整髪料などをつけている者
◇制服が学校指定のものでない者
◇制服のボタンを変えている者
◇制服の着こなしをだらしなくしている者
◇ベルトが学校指定のものでない者
◇名札やネクタイをつけていない者
◇スカートの丈をいじっている者
◇ピアスやネックレスなどアクセサリーを着けている者
◇その他本校の服装規定に違反している者
今週中にすべて規定通りに直してくてください。(来週は厳しく指導します)
卒業式に向けてだけでなく、1年の締めくくりとしても普段からきちんとした態度で生活をしてください。そのときだけというのは通用しません。
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◆国母選手について◆
バンクーバー冬季オリンピックで日本の選手をはじめ、世界中から集まったアスリートたちが素晴らしいパフォーマンスで私たちに感動を与えてくれています。
そんな中で、スノーボードハーフパイプ日本代表国母和宏選手の服装や記者会見での態度が話題になっています。写真のように、成田空港に公式ユニフォームを着崩して現れたことが発端で、そのことに対しての記者会見で「チェ、うっせ〜な」とか「反省してま〜す」という発言が批判されているようです。
若者のいかにも今風のファッションです。こういうファッションをしている若者はたくさんいます。では、なぜ国母選手が批判されているのでしょうか。また、国母選手の何がいけなかったのでしょうか。
一番の間違いは「ふさわしさ」と「自覚」がなかったからではないでしょうか。
日本を代表して参加するオリンピック選手として「公の場」に出るにはふさわしくない服装であったということです。プライベートなファッションとしてはあり得ても、公式ユニフォームの着こなしとしてはふさわしくない、「公私の区別」の自覚がなかったために起こったことだと思います。さらにそのことを聞かれた会見での「チェ、うっせ〜な」や「反省してま〜す」の発言。この発言で批判が一気に高まりました。いくら才能があり有望な選手でも、これでは批判されて当然といえるでしょう。
私も彼のあの発言には腹立ちを覚えました。さらにオリンピックを軽視するような発言もありました。オリンピックに出場している選手の中には、人生のすべてをかけてオリンピックを目指している選手がたくさんいます。血のにじむような努力をして出場権を取り、メダルを目指している選手たちがほとんどです。だからそんな彼らの演技や競技に見る者は感動を覚えるのです。それを冒涜(ぼうとく:ばかにしているの意味)すような発言は許されるものではありません。
国母選手の今回の問題を、君たちの生活の中のことに置き換えて考えてみましょう。国母選手が着ていた公式ユニフォームは、君たちで言えば「高野口中学校の制服」です。君たちが制服を着て行動するときは「公の場」ということになります。君たちが制服をきちんと着こなしていないと、世間では認められないこととして批判されることになるのです。特に卒業式や入学式、高校入試など大切な行事や対外的な行事のときはいっそう「公の場」を意識する必要があります。国母選手は「自分流のスタイルだ」と言いましたが、残念ながら公の立場では、その理屈は通りません。
さらに、オリンピックを軽んじるような発言を置き換えると、授業をきちんと受け勉強しようと思っている人たちがいるのに、私語や立ち歩きをしたり授業を妨害しているのと同じになります。これも当たり前のことですが、許されることではありません。
救いは、「チャラ男」という軽い男がもてはやされるような風潮にあって、今回若い年代層から批判の声が多くあがったことです。
そして国母選手だけが悪いのではなく、彼をとりまくコーチや監督などいろんな大人の指導や考え方にも問題があったと思います。
せっかく才能溢れた将来有望な選手です。今回のことを糧に人間的にも成長し、次のオリンピックでは日本中の人々から応援され金メダルを獲得するような選手になってくれることを期待したいと思います。
橋本聖子団長の「今回のことでオリンピックは競技だけじゃないということを学んでもらえたと思う」という言葉が印象に残りました。