生徒指導の取り組みについてのお願い
- 公開日
- 2008/07/11
- 更新日
- 2008/07/11
お知らせ
保護者のみなさまへ
高野口中学校校長
角谷 有造
梅雨明け間近、蒸し暑い日が続いていますが、保護者のみなさま方にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。平素は本校教育活動にご理解、ご協力いただきありがとうございます。
さて、家庭訪問時の「生徒指導の取り組みについてのお願い」で広報させていただいた本校の生徒指導の重点項目について、みなさまのご協力のもと、職員一丸となって取り組んできました。その結果、少しずつではありますが生徒たちに私たちの思いが浸透してきているように感じます。まだまだ課題は多くありますが、地域の方々からも「高中はよくなってきた」とお褒めの言葉をいただくようになりうれしく思っています。
もっと生徒全員が安心して学校生活を送れるような落ち着いた学校にするために、引き続き取り組んでいきたいと思っています。
そこで、最近の生徒の様子で、職員が気になる、また課題に感じている点を挙げさせていただきます。学校・地域・家庭一体となって取り組めればと思い、みなさま方のさらなるご協力、ご支援をお願いいたします。
記
①授業態度
全般的には落ち着いて、授業に取り組めています。以前のような授業中立ち歩く、教室に入らず校内をうろうろするという光景は見られません。ただ、授業中の私語は一部の生徒ではありますが、まだ見受けられます。ときには真面目に授業を受けたいと思っている生徒たちに迷惑をかけるような場面もあります。授業は学校生活の中で最も大切な時間です。
我々教師は、指導内容・方法を研究し、生徒たちが興味持って授業に取り組めるよう工夫していきます。
②給食指導を通じて
給食は学校生活の中で生徒たちの楽しみの1つ。楽しくおいしくいただきたいものです。それには、給食当番などみんなが協力し合っていくことや、食事に対するマナーが大事になってきます。
それなのに、当番であるのに配膳をしない(したがらない)、食べながら立ち歩く、口の中に食べ物が入っているのに大きな声でお喋りをする、片付けのとききちんと食器を戻せない、ご飯粒をたくさんつけたまま食器を戻す、などいわゆる「行儀の悪い」生徒が一部に見られます。
学校での給食だからこうなのか?と思いきや、あるクラブの顧問の先生は、試合に出かけた際に飲食店等での食事のときも、同様の行動が見られたとのことです。
各クラスで、「食」についてのルールをつくり、一般的なマナーを身につけさせる取り組みをしています。
③服装・頭髪について
新学期以来の指導により、極端な違反制服や頭髪をしている生徒はいません。
課題として残るのは、男子のシャツだし、ボタンをきちんととめていない、女子のスカート丈、シャツだし等の「制服の着こなし」です。
特に女子のスカート丈は下着が見えそうなぐらい短い生徒もいます。そしてスカー トの中にスパッツやジャージをはいているとはいえ、足を開いて座り込んだりしている格好は、保護者のみなさんが見られたらどう感じるだろう?と思うような光景です。
本校の規定は、『男子のカッターシャツはズボンの中に入れる。カッターシャツのボタンは第1ボタンのみはずしてもよい。女子のスカート丈は、立った状態で膝頭にかかる程度。下着はスカートの中に入れる』です。
だらしないファッションが流行していますが、中学生にとって制服はフォーマルな服装です。全職員生徒に声かけをしながらねばり強く指導しています。また時には個々に厳しく指導しています。
④校内への不要な物の持ち込みについて
携帯電話等、学校への不要な物の持ち込みはかなり減ったように思われます。
お菓子の食べくずなどのゴミは本当に減り、ゴミの少ない学校になりつつあります。 ただ、携帯電話やお菓子については、以前のようにあからさまに持ち込んでいるという状態ではなくなりましたが、一部生徒の中には、隠し持ってきています。ルールを守るという意識ではなく、見つかれば没収されるから表に出さない、見つからなければよいという考えがあるでのはないかと思われます。
本校の規定は、『携帯電話、漫画本、お菓子、将棋やトランプをはじめとするゲーム類など、学校での授業とクラブ活動に必要ないものはすべて持ち込まない』となっています。
引き続き、持ち込みがあった場合には没収させていただきます。ご家庭でも、子供さんの持ち物に気を配っていただければと思います。
⑤言葉使いについて
生徒たちの会話を聞いていると、時々びっくするような言葉をつかっている場面に遭遇します。身体的特徴をストレートに表現したり、障害者に対する差別的な表現の言葉など。激しい言葉が飛び交っています。さらに、女子生徒の中には、いわゆる「下ネタ」を平気で話しています。
また、先生や目上の人に対する言葉も中学生としては幼稚な言葉遣いである場合が多いように思われます。
人権意識を高め相手を尊重する態度を育てる指導、そして正しい言葉遣いを学ばせる機会つくっていきたいと考えています。
⑥自転車通学・点検について
生徒の自転車通学の様子について、地域の方々からお叱りをいただいていましたが、最近は逆に「かなりよくなってきた」とお褒めいただけるようになってきています。ただ、登校指導を実施してるときはいいのですが、そうでないときのようすはまだまだ課題が残っています。2人乗り、並進運転も依然としてあり、今後も登校指導や安全運転啓発活動をPTA役員のみなさんや地域の方々のご協力をいただきながら続けていきます。
去る6月25日学校ボランティア、かつらぎ警察、PTA有志の方々のご協力を得て自転車点検を実施しました。問題のある自転車は少なく、概ねよく整備されている状況でした。しかし、点検日当日わざと乗ってこなかった生徒、点検日だけきちんとしてきて、終わればすぐにもとの状態に戻した生徒など、「ずるい」生徒も何人かいます。
自転車点検を年に2回程度定期的に実施していきたと考えています。
個人懇談で自転車点検の結果をお渡しします。夏休み中に整備をお願いします。
今回挙げさせていただいた本校の課題は、一朝一夕で改善されるものではない問題を多く含んでいます。時間をかけ、ねばり強く指導していきたいと思っています。
生徒指導の研究をされている大学の先生が、『学校は社会の縮図であり、子どもは社会を映す鏡で、子どもの行動は社会の「産物」である』と言っています。
今、子どもたちの課題として指摘される、「規範意識の低さ」、「人権意識の低さ」「自己中心的な考え」、「マナーの悪さ(道徳心の低さ)」などは、子どもたちだけの問題ではないという認識を私たち大人が持たなければならないという意味だと思います。
子どもの成長にかかわる大人(親、教師)が衿をただしていくことで、子どもたちを健全に育てていけるのだと思います。
学校、地域、家庭が連携しながら取り組んでいけたらと思っています。何卒ご協力方よろしくお願いいたします。