学校日記

東京タワーとスカイツリー

公開日
2012/05/22
更新日
2012/05/22

校長先生より

 今日、東京スカイツリーが開業します。20万人が訪れるとラジオで放送していました。新しい時代とともに、活気ある日本に戻るきっかけになってくれたらと祈っています。
 しかし、気になるのが東京タワーです。私の中では、東京タワーが東京のシンボルでした。昭和33年に333mの高さの東京タワーが完成しました。
昭和33年はこんな年でした。フラフープが大流行、チキンラーメンが発売され、1万円札が登場、長島選手が巨人軍に入団、皇太子様(現天皇)が11月に婚約発表・・・戦後13年目でいよいよ日本が復興してマグマを爆発させるような勢いを感じる年でした。私は幼稚園の年長でしたが、当時の世の中の様子を鮮明に記憶しています。映画「三丁目の夕日」の第1作はこの昭和33年を舞台にしています。
大人になって、東京によく出張しました。仕事の合間を見つけて、何度も浜松町から東京タワーまで歩いて行きました。
 日本中が昨日の金環日食のようにスカイツリーに大騒ぎします。そんな時、
東京タワーのことを思うと、胸がキュンとなります。
似たようなことが日常生活でも起こっていませんか。
学校でも学級でリーダーシップを発揮していた児童が、4月のクラス替えで別の児童にリーダーの座を奪われる・・・
家庭でも一人目の子どもが弟や妹が生まれることで、親や親戚から一身に浴びていた愛情が弟や妹に向けられる・・・
会社でも、いつも営業成績トップだった人が、さらにできる人の登場で影が薄くなる・・・
いろんな場面を見てきました。大切なことは、時代や状況の変化で「一番目の地位」を失った人のモチベーションを如何に維持、向上させるかです。
リーダーだった児童に声掛けを、赤ちゃんが生まれてもお兄ちゃん、お姉ちゃんに十分な気配りを、営業トップから落ちた人に励ましを・・・
今度東京に行ったら、真っ先に東京タワーに会いに行きます。