学校日記

同じ時に同じものを見て

公開日
2010/02/03
更新日
2010/02/03

校長先生より

京都府にあじさいがきれいに咲くお寺があり、その住職のお話です。
10月に三人連れのご婦人がお参りに来られ、庭の片隅に咲くコスモスを見つけて、「まあ、かわいい。今日はこのコスモスに出会えてよかったね。」とにこやかに本堂に上がっていかれました。
 その後すぐに、別の三人連れのご婦人がお参りに来られ、「ああ、ここは6月のあじさいの頃でないとあかんなあ。季節を間違えたね。ザンネン、ザンネン」と、コスモスを見つつ、文句を言いながら本堂に向かわれました。
 住職はその光景を見て、同じ日の、同じ時間に同じものを見ても全く違うとらえかたをされることに気付かされたそうです。そして住職の言葉です。

「何を見ても何をしても、ブツブツ文句ばかり言って生きていく人。
 何を見ても何をしても、いいなあ、いいなあと思って生きていく人。
人間という得がたい命をいただいて、生まれてきて良かったと思える人生を送らないともったいない。そのためには、少々不都合なことがあっても、できるだけプラスにとらえて生きていくことが肝心です。
同じ人生を同じ長さ生きたとしても、随分違った人生になるのです。心のもちかたしだいで。」

日々、忙しく生きている私たち、たまには立ち止まって、この住職の言葉をゆっくりかみしめてみたいものです。