キム・ヨナ選手
- 公開日
- 2010/03/01
- 更新日
- 2010/03/01
校長先生より
今日でバンクーバーオリンピックが閉幕します。世界最高レベルのすばらしい競技をたくさん見ることができました。
特にフィギュアスケート女子韓国代表、キム・ヨナ選手の演技には驚きました。
浅田選手もすばらしかったのですが少し次元が違ったように見えました。
スケートには全く素人の私の感想です。浅田選手は演技中に、すごく頑張っているという印象が強い。ジャンプを命がけでという姿勢がすばらしかった。しかしキム・ヨナ選手には頑張っているという雰囲気が感じられませんでした。それより、優雅に妖艶に、そして微笑みさえ浮かべて演技をしていました。
曲芸のようなジャンプより、美しく流れるようなスケーティングでした。
「フィギュア」とは「姿」を意味すると思います。氷の上を風のように軽やかに、さわやかに、楽しそうに滑走する。前回のオリンピックで優勝した荒川選手も、審査の対象にはならないといわれた「イナバウアー」を華麗に披露して金メダルを獲得しました。キム・ヨナ選手はスケートの楽しさを厳しい勝負の中で見事に表現しました。そこに異次元の強さがあったように思います。
ショートプログラムを終えて首位に立った選手は、ここ数回のオリンピックでは逆転されて金メダルがとれない・・・というジンクスがあったようです。
それを知らされたキム・ヨナ選手のコメントです。
「金メダルを取るには、技術だけでなく、幸運も必要。私にも神のご加護が必要ですね。」
以前、甲子園で劇的な逆転ホームランを打った高校球児は、「甲子園にすんでいる神様のおかげです。」と言っていました。
キム・ヨナ選手も高校球児も神様のご加護、神様のおかげと言っています。
そう言える本人たちは謙虚ですばらしいと思います。
しかし、キム・ヨナ選手も高校球児も、きっと人知れず血の出るような鍛錬をしてきたはずです。私はこの人たちに次の言葉を贈ります。
「きっと、あなたたちは神様の力など借りなくても、金メダルをとり、逆転ホームランを打ったでしょう!それだけの準備をしてきたはずですから。」
キム・ヨナ選手のもう一つのコメントが印象的です。
「練習してきたことを、やるだけです。」