ステレオ
- 公開日
- 2010/06/07
- 更新日
- 2010/06/07
校長先生より
今から35年ほど前の大学生の頃、大きなステレオで、ゆっくりと音楽鑑賞をしていました。しかし、いつごろからか、音楽だけをじっくり聴くという生活スタイルがほとんどなくなってしまったように感じます。
昨日の日曜日、ほんとうに久しぶりに、テレビも照明も消して、夕闇がせまる中、ステレオで好きな音楽を心ゆくまで楽しみました。懐かしい時間と空間でした。
ソニーが「ウォークマン」というヘッドホンステレオを開発、発売してから、音楽は家でじっくり聴くというより、電車をはじめ移動中に聴くというライフスタイルが定着しました。人がステレオのそばに行くのでなく、ステレオが人についてくるという感覚です。
電話もそうです。一家に一台しか電話がなかった時代、人が電話機のところに行っていました。しかし、携帯電話の出現で、電話が人についてくるようになりました。
技術の進歩が、利便性や機能性を発展させ、生活スタイルを変えて、どんどん快適になります。しかし、その一方で、おちついて何かをするとか、ゆったりとした時間を持つとか・・・そんな大切なことが、少しずつ、人の意識のスミのほうに、追いやられてしまったのではないか。昨日、久しぶりにゆったりと音楽を聴きながら、ぼんやりとそんなことを考えていました。