平成24年度 入学式 その②
- 公開日
- 2012/04/10
- 更新日
- 2012/04/10
学校生活
【学校長 式辞】
新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。夢と希望とちょっぴり不安を胸にひめ、今日のこの日を迎えたことと思います。保護者のみなさま、お子さんのご入学、おめでとうございます。職員一同心よりお喜び申し上げます。
また、高い所からではございますが、公私ともご多忙の中ご臨席賜り、華を添えていただきましたご来賓の方々にお礼申し上げます。
さて、入学生のみなさん、今日から君たちは高野口中学校の1年生です。中学校は小学校と大きく違うことが、いくつかあります。紹介しながら、頑張ってほしいことをお話ししたいと思います。
1つめは、呼び名が変わります。小学校では児童と呼ばれていましたが、中学校になると生徒と呼ばれることになります。大人に一歩近づいたということです。だから、自覚をもって、周りの人に迷惑をかけずに、責任のある行動をとって下さい。
2つめは、授業が変わります。
小学校では、学級担任制といって、学級担任の先生(一人)がほとんどの教科を担当していました。(音楽や家庭など一部の教科は専科の先生が担当)しかし、中学校では教科担任制といって、教科によって先生が替わります。また、図工(図画工作)が美術と技術、算数が数学に、外国語活動が英語にと教科名も変わります。(だから、1つの学級を10人以上の先生が担当することになります。)そして、45分授業だったのが、50分授業になります。また、小学校に比べると習う内容も多くなるので、授業中は集中して分ろうと努力することが必要です。そして、毎日欠かさず家庭学習(復習)をして下さい。このことが出来ない子は、あっという間に勉強についていけなくなります。
3つめは、クラブ(部)活動があることです。小学校でも、高学年では月1回程度のクラブ活動があったと思います。しかし、中学校では種目も多く、放課後や休みの日も活動しています。しんどいこともありますが、勉強と部活の両立ができるのは中学生の時期だけだと思います。是非、いずれかのクラブに入り、3年間やり通して下さい。きっと、一生の思い出に残る、充実した中学校生活になるはずです。
話は変わりますが、「夢と希望を持って努力する」ことの大切さを、パナソニックの創業者である松下幸之助氏のエピソードをまじえてお話したいと思います。
昨年の秋に幸之助氏の妻の「むめの」さんの生涯にスポットをあてたテレビドラマ(土曜ドラマスペシャル)「神様の女房」が放映され、一躍話題になったのでご存じの方も多いと思います。
松下電器産業株式会社が創立90周年を節目として、会社名をパナソニック株式会社と変更し、ナショナルブランドを廃止し、パナソニックブランドに統一しました。こうのすけさんは和歌山県生まれです。父の事業の失敗で生活が困難になり、小学校4年生で学校を中退し、商店で働き始めました。大阪の市電(路面電車)が電気で走るのを見て電気に興味をもち、大阪電燈(いまの関西電力)の内線係見習い工として、電気の世界に足を踏み入れました。会社ではよく働き、勉強も大好きで、家庭で使いやすいソケットの改良案を提案しましたが取り上げてくれなかったので、奥さんと弟、友人2人の5人で借りていたアパートの部屋を改良して工場をつくり、改良ソケットを制作する会社をつくったそうです。最初は売れ行きがよくなく、2人の友人も去っていったそうですが、「きっと成功する」と夢と希望をもってあきらめず、3人で頑張り、開発されたのが、のちのヒット商品となった二股ソケットです。工場も大阪市北区(現在の福島区)に移転し、従業員も50名を数える会社に成長しました。こうのすけさんの夢と希望は「日本中の人々が電気のある幸せな生活ができるようにする」という事だったそうです。新しく開発し、売り出したランプに「ナショナルランプ」(国民のランプ)と命名したのがナショナルの由来だそうです。ナショナルの電化製品は日本全国で人々の生活向上に役立ち、多くの人に受け入れられ、日本を代表する企業に成長したのはみなさんもご存じのとおりです。
さて、みなさんは、今どんな夢や希望をもっていますか?一人ひとり違ったいろいろな夢と希望を持っていると思います。夢や希望を実現するのは簡単ではありません。しかし、夢や希望に向かって努力することが、新たな夢や希望を生み出します。是非、夢や希望をもち、その実現に向け、あきらめずに頑張って下さい。みなさんの成長を楽しみにしています。
つぎに、保護者の皆様に、ごあいさつ申し上げます。本校は今年で旧高野口町内の3中学校が統合され新生高野口中学校として船出してから、30年を迎えます。この間、数多くの卒業生を送り出してきました。
今年度は、新入生94名を迎え、生徒数331名、学級数14学級、教職員数36名でスタートいたしました。
本校の校訓は「自主・自立」、教育目標は「知力・気力・体力を育み、心豊かで実践力のある生徒の育成」です。目標達成に向け、遅々とした歩みではありますが、全教職員が一丸となって指導と支援にあたる所存でございます。いうまでもなく、お子さん一人ひとりは、無限の可能性を内に秘め、これからの人生をたくましく生き抜こうというエネルギーに満ちあふれた存在です。大切に育てていきたいと思っています。
また、私は常々、生徒たちにとって楽しい学校(行きたい学校)とは、
①「授業・勉強がわかること」
②「友達や好きな先生がいること」
③「自分の役割や居場所があること」の3つが大切な条件だと考えています。
そして、子どもが主人公で、笑顔のたえない、学校のあちらこちらで元気に活動している姿があふれている学校をつくりたいと考えています。
お子さんのよりよき成長のためには、学校と家庭がそれぞれの役割を認識し、協力していくことが大切だと言われています。どうか本校の教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。