学校日記

感受性

公開日
2011/02/03
更新日
2011/02/03

校長室から

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 今日 二時間目が終了したあと
 全校集会を行った

 人を傷つける落書き
 空き地での火遊び

 いずれも昨日知ったことだ
 昨日の夕方 教職員に事情を説明し
 「放っておけない」問題として
 緊急に全校集会を開き、紀見小学校の教職員の意志を
 子ども達に伝えることを決めた

 生徒指導担当 人権教育主任 教頭の3人が
 我々教職員を代表して 子ども達に語りかけた
 その心が 子ども達に届いていることを願う

 心を痛めた子ども 保護者の思いも同時に
 聞いている子どもたちの心に届いていることを願う

 親も 教師も 子どもの生活の
 すべてを把握することはできない
 子どもを悩ませる出来事が起こっていても
 全く知らない場合さえある
 
 小さな子どもが
 誰にも言えず抱えている悩みや不安や憤り

 私たち(子どもの周りにいる大人たち)は汲みとり
 安心で包み込んでやりたいと思う


 今日 集会をしている時に
 なぜか この詩が頭に浮かびました
 見えないものまでを汲みとれる感性をもたねば…
 そう思ったからかもしれません

 茨木のり子さんの詩です

      自分の感受性くらい


     ぱさぱさに乾いてゆく心を
     ひとのせいにはするな
     みずから水やりを怠っておいて

     気難かしくなってきたのを
     友人のせいにはするな
     しなやかさを失ったのはどちらなのか

     苛立つのを
     近親のせいにはするな
     なにもかも下手だったのはわたくし

     初心消えかかるのを
     暮しのせいにはするな
     そもそもが ひよわな志にすぎなかった

     駄目なことの一切を
     時代のせいにはするな
     わずかに光る尊厳の放棄

     自分の感受性くらい
     自分で守れ
     ばかものよ

     (詩集「自分の感受性くらい」から)